23 国分寺姿見の池緑地保全地域

更新日

指定データ

指定年月日 平成5年11月12日指定
位置 国分寺市の西国分寺駅および鉄道線路に隣接する地域
面積 10,552.92平方メートル

自然の概要

武蔵野台地西南端に位置し、標高は約70~80mである。JR西国分寺駅から近く、JR中央線北側線路沿いのなだらかな段丘上の樹林と、これに隣接した数m低い平坦な畑、空き地からなる地域である。
樹林区域の外周はクヌギが優勢であり、中央部は主にコナラ-クヌギの雑木林となっている。農業と密着した樹林管理が適度に行われた結果、多種にわたる植物相が維持されている。


保全の方針

基本的に、雑木林やサワラの植林等によって構成される武蔵野の景観を保全する。また、耕作畑及び果樹園については、現在の経営管理状態を継続するが、人工裸地を含め、公有化の後は保全事業により湿性林や草地等を整備し、積極的に自然の復元を図っていく。

指定時の植生

 
番号 植生名 現況
10 ヤナギ群落 地域の東端及び水路に沿って見られる。

19a

クヌギ群落 地域の段丘西南端に固まっている。
高木層は高さ13m程度でクヌギがほぼ純林に近い状態で優占している。林床は明るく、多様な林床植物が観察できる。

19b

コナラ-クヌギ群集 段丘地域の主要部分を占める。
高木層は高さ11~13m程度で、コナラを主体にクヌギ、エゴノキを交え、わずかにネムノキを含む。
林床は定期的な管理の有無により、アズマネザサが低茎におさえられ豊かな草本類の生育する林分と、アズマネザサが1~2mに繁茂し、低木類の多い林分に二分される。
26 スギ・ヒノキ植林 地域の中央部にまとまって見られる。
スギ、ヒノキ、サワラの植林地だが、おおむねヒノキ、サワラが優勢となっている。低木層ではチャノキが列植されているため、林床はアズマネザサ、ジャノヒゲ等に限られる。
30a ススキ・クズ群落 地域の中央部の宅地跡を含む地域と、東端線路際の区域で、ススキ、クズ、ブタクサ等に覆われている。
中央部の区域は、草本のあいだに庭木が混じる。
30b ヤダケ群落 畑地との境部分に農業資材調達用として植栽されたと思われる。斜面地には、エゴノキ、コナラが混じる。
35 耕作畑雑草群落 地域中央部の崖下に広がる平坦な地域で、葉菜、根菜、果菜類の生産を行っている畑である。
38 落葉果樹園 主要地域から若干離れた北端部分の地域で、ウメの樹園となっている。
70 人工裸地 地域中央部から東端に位置する砂利敷の駐車場である。中央部は踏圧が高く裸地となっているが、周辺部は、ブタクサ、オオアレチノギク等帰化植物のほか、林と接する部分でキショウブの群生が見られる。
記事ID:021-001-20231206-009182