47 八王子堀之内里山保全地域
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指定データ
指定年月日 | 平成21年3月26日 |
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位置 | 八王子市の東南部に位置する堀之内地域 |
面積 | 75,858平方メートル |
自然の概要
区域の大部分はコナラなどを主体とする雑木林で、スギなどの植栽林が点在する。区域内に刻まれた谷戸の大部分は耕作放棄された水田であるが、一部は水田として利用されている。
自然の保護と回復
里山の景観と自然環境を保全・回復していくため、雑木林、スギなどの植栽林、水田や畑などの耕作地、その他の自然地について継続的に保全し、利活用する。
指定時の植生
番号 | 植生名 | 現況 |
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9・56 | 湿生林 | 耕作放棄された水田に成立した林分で、谷戸奥部の湿地に見られる。 ハンノキ群落はごく小面積で、草本層にシラコスゲが多い。ハンノキ林は、この地域の潜在自然植生と考えられるが、再生しにくいため、現在都内では稀である。フサザクラ群落は、小面積で、低木層にケヤキ、キブシなどが生育する。 |
19 | コナラ群落 | 区域の大半を占め、コナラを主としヤマザクラ、ホオノキなどを交える落葉広葉樹二次林。随所にモミ、ヤマザクラなどの大径木が生育する。薪炭林として管理されなくなって久しく、多くの部分で林床にアズマネザサが密生するなど、荒れた景観となっている。 低木層に、アズマネザサ、イヌツゲ、ウグイスカグラ、ヤブムラサキなど、草本層にコウヤボウキ、チゴユリ、稀にタマノカンアオイなどが見られる。 |
コナラ群落(下刈り) | 耕作地沿いなど一部の箇所では下刈りなどの管理がなされ、低木層が刈り取られている。 人手の入っていない箇所と比較して、相対的に草本層の種数が多く、コゴメウツギ、タチツボスミレ、エビネなども見られる。 |
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26 | スギ植林 | 谷戸沿いなどにかつて植林された林分で、ヒノキが混在する箇所もある。長期間人手が入っておらず、落葉広葉樹との混交林化が進んでいる箇所が多い。 低木層はアズマネザサが優占し、アオキ、ハナイカダなどが見られる。草本層はヤブラン、ナガバノスミレサイシン、オカタツナミソウなどが見られる。 |
ヒノキ植林(若齢林) | 北部斜面には、植生回復のためヒノキ・スギ、コナラなどが植林され、若齢林を形成している。下刈りなどの管理がなされている。 | |
30 | アズマネザサ群落 | 耕作放棄された畑作地などにアズマネザサが侵入し成立した群落。高さ4mを超えるアズマネザサが密生している。 |
アズマネザサ群落 (刈払い) |
水田沿いなどの土手にもアズマネザサが侵入しているが、刈払いが行われ、草本植物が豊富に見られる。 | |
34 | クズ群落 | 北部法面の造成地にクズなどの草本類が侵入している。 |
46 | 湿生草本群落 | 谷戸沿いの放棄された水田は時間的経過や水分条件に応じた湿地となり、オニスゲ群落、ミヤマシラスゲ群落、タコノアシ群落などが見られる。 比較的新しい耕作放棄された水田はミゾソバ群落となっている。 |
36 | 耕作放棄畑雑草群落 | 耕作放棄された畑作地などに乾性の草本類が侵入している。 |
45・35 | 耕作地 | 水田・畑などとして利用されている。 |
活用
都民の自然とのふれあいの場やボランティア活動、小中学校などの環境学習、企業の社会貢献活動などの場として利活用する。
また、八王子市においても積極的に利活用する。
記事ID:021-001-20231206-009205