照明用安定器について
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目次
照明用安定器とは
照明用安定器とは、電流を安定させ、照明のちらつきをなくす電気機器のことです。
昭和52年3月以前に建築又は改修された事業用建物、共同住宅の共用部分に使われている照明には、PCB含有安定器が使用されている可能性があります。放置しておくと、PCBが漏えいしたり、破裂した照明器具から⾶散したりする事例が報告されていますが、⼩型で⼤量に⽣産されたため、古い建物に発⾒されないまま残っていることが予想されます。
※一般家庭の安定器については、PCB含有のものはありません。
<PCB含有安定器使用可能性のある照明器具>
(出典:一般社団法人 日本照明工業会)
安定器の発見場所
以下の場所にある可能性があります。
- 電気室
- 倉庫
- 照明器具内
- 天井裏、壁際・梁
- エレベーター
- 押入れ など
調査方法
安定器の種類により、PCBが使用されているかどうかが判断できますので、ラベル・銘板を参照し、メーカーにご確認ください。銘板が読み取れない場合や、メーカーが不明もしくは無くなっている場合については、PCB含有製品として扱ってください。
メーカー問い合わせ先については、 一般社団法人 日本照明工業会のHP(外部サイト) を参照してください。
なお、調査にあたっては、以下に注意して行ってください。
- 感電の危険がありますので、調査はなるべく電気工事業者や専門の調査会社等(建物の維持管理を委託している場合はメンテナンス会社)にご相談ください。(参考: 都内の住宅電気工事センター、一般社団法人 日本PCB全量廃棄促進協会(PDF:199KB) )
- 建物の竣工図書、過去に実施した調査の記録等がある場合には、それをもとにPCB使用安定器の有無を判断してください。ただし、過去にサンプル調査を行った場合は、調査漏れの事例がありますので、再度ご確認ください。
- 照明器具の設置高さに応じて、安全に十分留意して行ってください。2人以上での作業をおすすめします。
<照明器具のPCB使用安定器調査方法(公益財団法人 産業廃棄物処理事業振興財団 作成)>
保管方法
密閉容器に入れて保管してください。
JESCOに搬入できる容器(金属製のドラム缶、ペール缶)に保管しておくと便利です。また、指定容器の場合は割引が適用されます。
安定器の処分について
高濃度PCB廃棄物は、中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)で処分します。廃棄物の種類により処分事業所が異なり、照明用安定器はJESCO北海道PCB処理事業所が担当しています。処分期間は2023年3月31日までです。万が一、新たに見つかった場合は東京都及びJESCOへご連絡ください。
廃安定器の仕分けについて
廃安定器を保管している場合、高濃度PCB廃棄物でないものを取り除くことにより、処理費用が軽減できる可能性があります。産業廃棄物適正処理推進センター(公益財団法人産業廃棄物処理事業振興財団)が過去に実施した分別作業の実績では、保管されている廃安定器の平均約3割がPCB不含有と報告されました。
また、安定器の分解は原則禁止ですが、コンデンサ外付け型安定器で 形状・性状に変化がないと目視確認できる場合 のみ、取り外したコンデンサーを高濃度PCB廃棄物、残りを低濃度PCB廃棄物もしくは産業廃棄物として処理することができます。
詳しくはJESCOのHP(外部サイト)をご覧ください。