34 八王子館町緑地保全地域
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指定データ
指定年月日 | 平成8年2月29日 |
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位置 | 八王子市南部に位置する館町の地域 |
面積 | 24,392平方メートル |
自然の概要
八王子市の南部、多摩丘陵の西部に位置し、館町団地の西側に隣接する標高約165~200mの丘陵の樹林地である。
区域の半分以上をコナラ-クヌギの樹林が占め、次いでニセアカシア・ケヤキ林が区域中央部に比較的大きく分布する。
中央の谷戸の源頭部は水田が放棄された跡であり、現在はヨシやスゲ等の群落となっている。
また、谷戸沿いにスギ・ヒノキ植林が一部見られるほか、ススキ、クズなど草本層のみの群落がわずかに見られる。
保全の方針
北西側に隣接する殿入中央公園と一体となって構成される、谷戸と雑木林からなる丘陵地の風景を保全するとともに、豊かな生物相の育成に努める。
指定時の植生
番号 | 植生名 | 現況 |
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19 | コナラ-クヌギ群集 | 区域の半分以上を占め、主に谷戸の東側斜面地に広く分布している。樹高は9~12mで、亜高木層、低木層ともあまり発達していない。 林床にはアズマネザサが繁茂し、一部下刈りが行われた林分はあるが、おおむね放置されている。 |
23 | ニセアカシア・ケヤキ林 | 区域の中央部、谷戸の奥に比較的広く分布する。樹高は10~18m、ニセアカシアが優占し、ケヤキが混じる。 林床は、隣接するコナラ-クヌギ群集と同様に放置されており、アズマネザサなどが見られる。 |
26 | スギ・ヒノキ植林 | 区域の中央の東側斜面地に、谷戸に沿うような形で一部分布している。樹高は15mほどであり、低木層にはアズマネザサが繁茂している。 |
30a | アズマネザサ群落 | 区域東側の住宅地に隣接する部分に見られる。高さ3mほどのアズマネザサが密生しており、林縁部にはススキやセイタカアワダチソウなどが見られる。 |
30b | ススキ群落 | 区域の南西側斜面に分布する。 南西側斜面は隣接する土砂捨て場の崩落部分であり、ススキの他、クズやセイタカアワダチソウなどが見られる。 |
34 | クズ群落 | 区域南西側斜面にわずかに見られる。草本層のみの群落であり、オオブタクサが侵入し始めている。 |
46 | 耕作放棄水田 雑草群落 |
区域中央の湿地部分に見られ、水田が放棄された後に成立した群落である。 主にスゲからなる草本層のみの群落であり、ミゾソバ等の水辺地に生育する種が確認されるほか谷奥の乾燥しはじめている場所ではメギ、コマユミ等の低木も生育し始めている。 |
その他
池の沢にホタルを増やす会が保全活動を行っている。
活動内容:草刈、植栽、中低木の伐採など
東京グリーンシップ・アクション
企業・NPO等と行政が連携して、保全地域で自然環境保全活動を行っています。
記事ID:021-001-20231206-009192