「熱中症」から身をまもる
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熱中症とは?
人間のからだは、体温が上がっても、汗をかいたり皮膚の温度が上昇することで、体温が外へ逃げる仕組みとなっていて、体温調節が自然に行われるようになっている。
でも、気温や湿度が高いところに長くいると、からだのなかの水分や塩分のバランスが崩れて、体温調節機能が低下する。からだのなかにどんどん熱がこもってしまうことで、めまいや吐き気、頭痛などの様々な症状を引き起こす。このようなさまざまな症状をまとめて「熱中症」というんだ。
熱中症は、どこで、どのくらい発生しているの?
東京消防庁がまとめているデータを見てみよう。
①熱中症になって、救急車で病院に運ばれる人の数が増えてきているよ。
令和2(2020)年から令和6(2024)年までの5年間に、熱中症(疑い等を含む)のために救急車で運ばれた人は約3万人もいるんだ。2024年はこれまでで一番多い数の人が病院に運ばれたんだよ(7993人(2024年値の速報値))。
(出典:東京消防庁ホームページ)
②気温が「32℃~33℃台」になると大幅に増える。
気温が32℃や33℃になると救急車で運ばれるひとが増えるんだ。それより低い気温の時も、もちろん注意が必要だよ。
※気温が34℃を超えると外出を控えることなどにより、救急搬送者数が少なくなっていると推定されます。
(出典:東京消防庁ホームページ)
③湿度も関係している。
2024年に熱中症で救急搬送された7993人について、「119番」の電話があった時の「気温と湿度」をみると、下の図の赤い色が濃いほど救急車の依頼が多いことがわかるよ。だいたい、気温は28℃から35℃まで、湿度は50%から80%までの時が多い。
また、気温が高くなくても湿度が高いと救急車で運ばれる数が多いんだ。
(出典:東京消防庁ホームページ)
④熱中症は夜にも発生する。
救急車で運ばれる人は、お昼間の12時台が一番多いけれど、夜や朝にも発生している。
(出典:東京消防庁ホームページ)
⑤実は「家のなか」で発生する数が多い。
熱中症は、陽射しが強いおそとだけで発生するものではないんだ。実は、家のなかで発生する数が一番多いんだよ。
(出典:東京消防庁ホームページ)
⑥熱中症患者は、高齢者が一番多いけれど、こどもの患者も多い。
救急車で運ばれたひとを年代別にみると、70代や80代の高齢者が多いけれど、こどもの割合も多いんだよ。
(出典:東京消防庁ホームページ)
熱中症は防ぐことができる!
①暑いときは、「エアコン」を迷わず使おう
熱中症の多くはお部屋の中で発生しているよ。暑い日はエアコンや扇風機を迷わず使って、お部屋の温度や湿度が上がりすぎないようにしてね。エアコンのフィルターのお掃除も忘れずに。お掃除すると、冷たい空気がつくりやすくなって、省エネにもなるんだよ。
②本格的な夏が来る前に、身体を暑さに慣れさせていく。
からだを暑さに慣れさせることで熱中症になりにくくする対策も効果的なんだ。これを難しい言葉で言うと「暑熱順化」というよ。具体的には、
・外で遊んだり、軽い運動したり、ストレッチしたりして、「汗をだす」習慣をつけること。
汗をだす「汗腺」の機能が発達するんだ。お風呂の湯舟につかって汗をかくこともいいことだよ。
・自分の体調やその日の気温などにも気をつけて、無理のない範囲でやってみてね。
からだが暑さになれてくると、汗の量が増えてきたり、汗がサラサラになって体温調整のメカニズムが高まったりするよ。
③「のどが渇いた」と感じる前に、水分や塩分をしっかりとろう。
汗をかくと、からだの水分とミネラルが失われるから、こまめに水分や塩分を補給しよう。
東京都監察医務院のホームページによると、熱中症になると、汗で体内の水分が失われて脱水になることがある。脱水になると、皮膚の張りが失われるから、皮膚を指でつまんで少し持ち上げてから離しても、なかなか元に戻らず、伸びたままになるんだって(ツルゴール低下)。また、おしっこの色がこげ茶色になるのも、脱水のときにみられる状態なんだって。のどが渇いたと感じる前に、水分と塩分の補給を忘れずにね。
このほか、「涼しい服装」や「食事や睡眠をしっかりとること」なども大切だよ。
身近な場所での「暑さ指数(WBGT)」も確認し、場合によっては外での運動は中止することも選択肢にいれておこう。
東京都環境局のホームページも参考にしてね。
■東京都熱中症対策ポータル
https://wbgt.metro.tokyo.lg.jp/
それでも熱中症にかかってしまったら、落ち着いて状況をたしかめて対応しよう。
熱中症は最初の処置が大切だよ。熱中症になったときの対応策はこちらをみて学んでね。
■環境省「熱中症になってしまったら(応急処置)」
https://www.wbgt.env.go.jp/heatillness_checksheet.php
*もっと調べてみたい人はこちらも参考にしてね。
■東京消防庁 ホームページ「熱中症に注意」
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/nichijo/heat/index.html
■東京監察医務院 「夏の熱中症死亡者数の状況」
https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/shisetsu/jigyosyo/kansatsu/heatstroke
■環境省「暑さ指数(WBGT)」について
https://www.wbgt.env.go.jp/wbgt.php
■環境省「熱中症予防情報サイト」
https://www.wbgt.env.go.jp/