給油等からのVOC排出抑制対策

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ガソリンに含まれるVOC

 自動車への給油時には、光化学スモッグの原因物質のひとつである揮発性有機化合物(VOC)を含む燃料蒸発ガス(「ガソリンべーパー」と言います。)が発生します。
 ガソリンには、n-ブタン、イソブタン、イソペンタンなどをはじめとする多くの種類のVOCが含まれており、独特のにおいを放つほか、引火性もあり取り扱いには注意が必要です。

ガソリンベーパーの排出源

ガソリンべーパーは、主に次のようなところから大気中に排出されています。

また、これらの場面に加えて、ガソリンを精製する製油所やそこからタンクローリーへの出荷時にも、ガソリンベーパーが排出されています。

ガソリンべーパー対策

大規模な貯蔵施設や出荷施設

法令・条例による規制

タンクのベーパー対策:圧力調整弁

 製油所や油槽所では、ガソリンを貯蔵するタンクから温度や気圧変化などによって通気管からベーパーが呼吸をするように吐き出されることがあります。この放出を抑制するために、タンク圧力コントロールバルブやブリーザー弁などと呼ばれる調整弁を通気口に取り付けることが有用です。

ガソリンスタンド

 ガソリンスタンドでは、タンクローリーからの荷卸し時と自動車への給油時に、燃料蒸発ガスが発生します。

荷卸し時のべーパー対策:StageⅠ

 タンクローリーから地下のガソリン貯蔵タンクへの荷卸しのときに、地下タンク内から押し出されたガソリンベーパーを、地下タンクから地上へと繋がる通気管に接続した「切替弁」(いわゆるStageⅠ継手)からタンクローリー内部へと回収します。

荷卸し時:StageⅠ
StageⅠのベーパー回収構造

給油時のベーパー対策:StageⅡ

計量機の給油ノズルから自動車へのガソリンタンクへ給油するときに発生するがソリンベーパーを、給油ノズルに取り付けられた「カバー」で自動車の給油口をふさいで吸引し、地下タンクに戻します。このStageⅡには、回収したベーパーを冷却・凝縮して液化して戻す「液化回収方式」と、蒸気のまま戻す「蒸気回収方式」の種類があります。

給油時:StageⅡ
StageⅡ(液化回収方式)の回収構造

タンクのベーパー対策:圧力調整弁

 ガソリンを貯蔵する地下タンクからは、温度や気圧変化などによって通気管からベーパーが呼吸をするように吐き出されることがあります。この放出を抑制するために、タンク圧力コントロールバルブやブリーザー弁と呼ばれる調整弁を通気口に取り付けることが有用です。

東京都では、StageⅡの普及促進を目的とした、機器の設置に係る費用の補助を実施しています。
詳しくは下のバナーからご覧ください

自動車--駐車時の対策:低排出ガス車、アイドリングストップの推進

低排出ガス車認定制度(国土交通省サイト)(外部サイト)

 国土交通省では、自動車の排出ガス低減性能に対する一般消費者の関心と理解を深め、その選択を通じて排出ガス低減性能の高い自動車を普及促進するため、評価・認定制度を実施しています。この制度の活用を通じて、一般消費者が低排出ガス車を選ぶ際の目安として普及することが期待されます。

自動車の温暖化対策

 東京都では、自動車に係る温室効果ガス等の削減を進めるため、ゼロエミッション・ビークル(ZEV)や低公害・低燃費車の普及、エコドライブ推進プロジェクトなどを実施しています。

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