「東京ゼロエミ住宅」とは?

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東京ゼロエミ住宅が変わります!(令和6年10月1日施行予定)

東京都では、「東京ゼロエミ住宅のあり方検討会」を開催し、有識者・関係団体のご意見等も伺いながら、基準の見直しなどについて検討を行いました。
この度、検討内容等について取りまとめましたので、ご案内いたします。

①基準が変わります!

令和6年10月1日から、現在水準1~3の三段階としている基準が、水準C~Aに変わります。
併せて、再エネ設備(太陽光発電設備等)の原則設置が要件化されます。
その他、認証制度を一部見直します。詳細は、認証制度のページをご確認ください。


 

②助成額が変わります!

基準の見直しに併せて、新基準に応じた助成額が設定されます。
現行基準による設計確認を受けた場合には現行助成額を、新基準による場合には新助成額を、それぞれ適用します。
なお、現行助成額の交付申請受付は、令和6年12月末までとなります。


 

③新基準の適用関係について

新基準の施行日は令和6年10月1日を予定しております。
令和6年9月30日までに、認証審査機関に対し設計確認申請を行った案件は、現行基準にて認証・助成を行います。
令和6年10月1日以降に、認証審査機関に対し設計確認申請を行った案件は、新基準にて認証・助成を行います。


 

東京ゼロエミ住宅の申請手続き等の流れ(令和6年度)

東京ゼロエミ住宅は、建築する住宅が都の定める基準を満たしているかを確認する「認証手続」と、助成金の交付要件を満たしているか確認する「助成手続」を、建築主が行う必要があります(各手続きの代行可能)。
各手続きにあたっては、それぞれ申請の期限が定められておりますのでご注意ください。


 

「東京ゼロエミ住宅」とは?

「東京ゼロエミ※住宅」とは、高い断熱性能の断熱材や窓を用いたり、省エネ性能の高い照明やエアコンなどを取り入れた、人にも地球環境にもやさしい都独自の住宅です。

東京ゼロエミ住宅での暮らしは、省エネに加えて、高断熱化によって快適な室温が維持され、部屋間の温度差も小さくなり、ヒートショックの抑制にもつながります。

※「ゼロエミ」とは「ゼロエミッション(ZERO EMISSION)」の略

東京ゼロエミ住宅の概要図

「東京ゼロエミ住宅」でポイントとなる、断熱と設備についてまとめた概念図です。

東京ゼロエミ住宅の事業背景と狙い

東京都では、2021年1月に、都は、2050年までに世界のCO₂排出実質ゼロに貢献する「ゼロエミッション東京」の実現のため、2030年までに温室効果ガス排出量を50%削減(2000年比)する「カーボンハーフ」を表明し、取組を加速させています。都内の温室効果ガス排出量の約30%を占める家庭からの排出量を減らすためには、住宅の省エネ性能等を一層向上させる必要があります。

しかしながら、都内の住宅特性として、住宅建設費が高く、地価も高額であるため狭小な土地利用が多く、斜線制限に伴う屋根形状もあり、太陽光発電システムなどの再エネ設備による環境性能向上への取組が進みにくいことが挙げられます。

そこで、東京におけるこれからの住宅の目指すべき姿として、断熱性能と設備の省エネ性能を部位ごとの「仕様」により「見える化」した東京都独自の「東京ゼロエミ住宅」をとりまとめました。

東京ゼロエミ住宅が普及することによって、都内における住宅の環境性能のボトムアップを進めることで、高性能な建材や設備の価格が低下することが期待されます。これによって、より多くの都民の皆様が環境性能の良い住宅を選択することができるようになり、ますます東京ゼロエミ住宅が普及する好循環を生み出すことを目指します。

東京ゼロエミ住宅が目指す水準の考え方

東京の地域特性を踏まえ、東京ゼロエミ住宅として設定した基準は、再生可能エネルギー(太陽光発電システムによる削減量・コージェネレーション設備における売電量)を除いた住宅の省エネ性能について設定するとともに、ZEHの判断基準よりも高く設定しました。設定した東京ゼロエミ住宅の基準は、一次エネルギー消費量の削減率30%程度(建築物省エネ法の基準一次エネルギー消費量比)を達成できるものとしました。

また、2022年4月からは基準を多段階化し、従来の基準相当を水準1とするとともに、新たにより高い省エネ性能等を備える水準2、3を新設しました。
※「東京ゼロエミ住宅」基準の多段階化についてはこちらをクリック

なお、再エネ設備が設置可能な住宅は、容量を問わず可能な限り設置することが望ましいとしました。

東京ゼロエミ住宅のメリット

東京ゼロエミ住宅は、「断熱性の確保」と「設備の効率化」により省エネ性能等をより一層向上させた東京都独自の住宅です。
「断熱性の確保」により、部屋間の温度差や、部屋内の上方と足元の温度差が小さくなるため、ヒートショックの予防など、暮らしている人の快適性向上や健康の維持が期待できます。また、「設備の効率化」により、空調や給湯器等の効率が良くなり、光熱費の削減につながります。さらに、冬に壁や窓の表面温度が低くなりにくいため、結露が抑制されます。その結果、健康を害するダニやカビが繁殖しにくくなったり、木材の腐朽や建材の劣化を防ぐことができ、住宅が長持ちする効果もあります。

住宅の燃費

『燃費』が良い車と悪い車があるように、住宅にも『燃費』があります。
高断熱な壁や窓、高効率なエアコンが採用されているなど、省エネ性能が高い住宅を選択することで、エネルギー(電気・ガス)の消費量を抑えることができ、光熱費を削減できます。
環境性能の高いゼロエミ住宅であれば、設備・建築費の増加額を超える経済的メリットが得られます。
さらに、太陽光発電を設置してエネルギーを作り出すことで、エネルギー消費量の収支が実質ゼロとなり、住宅の『燃費』が飛躍的に高まります!

住宅の燃費

住宅の「燃費」(イメージ)(PDF:699KB)

記事ID:021-001-20231206-008378