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Saving Food/Energy/Materials ×日清食品ホールディングス株式会社

更新日

日々の生活で感じる「もったいない」と思う気持ち、大切にしたいですね。食品ロスやプラスチックの削減、省エネなどに取り組む「チームもったいない」の活動に参加する企業の取組について、随時紹介していきます。

<“食“を通じて環境課題の解決に挑戦する企業を紹介>

「日清食品ホールディングス株式会社」広報部 CSR推進室長 花本はなもと 和弦かなでさん

グループの環境戦略「EARTH FOOD CHALLENGE 2030」のもと

地球のために、未来のためにできることに取り組んでいます

日清食品グループは「人々を食の楽しみや喜びで満たすことを通じて、社会や地球に貢献する」という企業理念(EARTH FOODCREATOR)を掲げています。2020年4月からは、環境戦略「EARTH FOOD CHALLENGE 2030」が始動。「気候変動問題」と「資源の有効活用」に積極的に取り組んでいます。広報部CSR推進室長の花本和弦さんに、この環境戦略についてお話を伺いました。

製品を通じて

「CO2排出量削減」に挑戦

『日清食品グループの「EARTH FOOD CHALLENGE 2030」の柱の一つが「気候変動問題」への対応で、主にCO2排出量の削減を目指します。
  
この取り組みのひとつが「バイオマスECOカップ」への切り替えです。これは環境配慮型容器で、バイオマス度80%以上を実現しました。以前のものと比べると、石化由来のプラスチック使用量を約半減し、ライフサイクル全体で排出されるCO2排出量が16%少なくなっています。』

そう語る花本さん。2021年度中に「カップヌードル」ブランドの容器すべてが切り替わる予定だそうです。

「カップヌードル」のパッケージに「バイオマスマーク」を付与しています

『製品を買ってくださった消費者の方がこの容器を見て、一緒に環境課題に取り組んでいると感じていただけたら嬉しく思います。』

インスタントラーメンのNo.1ブランドである「カップヌードル」を通した取組によって、消費者の意識変容につながる効果が期待できます。

『インスタントラーメンの容器は油汚れなどが残るため、リサイクルには向かず、ほとんどが焼却処分をされています。そこで、焼却に伴うエネルギーを用いた「ごみ発電電力」でエネルギーを循環させる取り組みを開始しました。現在、日清食品ホールディングス東京本社の使用電力の50〜100%を「ごみ発電電力」で賄っています。さらに、再生可能エネルギーの使用量増加に向けた取り組みも進めています。2021年2月には「RE100※」に参画しました。』

※ 事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーに転換することを目指す国際的なイニシアチブ

フードロス対策をはじめとした

「資源の有効活用」に挑戦

『「EARTH FOOD CHALLENGE2030」のもう一つの柱が「資源の有効活用」です。私たちはこの中でごみの削減に関する目標を掲げました。1つは製造過程で発生する廃棄物のリサイクル率を99.5%にすることです。原材料の在庫管理により廃棄ロスを削減したり、工場で発生する食品残渣を飼料や肥料として有効活用しています。』

さらに、日清食品グループでは、販売・流通過程における廃棄物、いわゆるフードロスを半減することも目指しています。

『今までも、パッケージの破損や賞味期限切れなどによって破棄されてしまう製品をもったいないと感じていました。そこでフードバンク等に寄贈するなど、無駄なく社会で役立てる仕組みを構築しました。今後は流通業界とも連携しながら、フードロスを出さない取り組みも行っていく予定です。』

このように日清食品グループは、「バイオマスECOカップ」を中心とした環境課題への取り組みが評価され、2020年度は「第8回食品産業もったいない大賞審査委員会審査委員長賞」「エコプロアワード農林水産大臣賞」「気候変動アクション環境大臣表彰」「消費者志向経営消費者長官表彰」など、さまざまな賞を受賞しました。

『受賞が社員の誇りにつながり、モチベーションも高まりました。これを励みに環境対策をさらに推進していきます。』

企業理念や環境戦略と合致し

共感できることから「チームもったいない」への参加を決定

さまざまな環境課題への取り組みの実績のある日清食品グループが「チームもったいない」に参加した理由は「もったいない意識」を高めるためだと言います。

『東京都の「チームもったいない」の活動コンセプトは、私たちの企業理念や環境戦略と合致し、深く共感できることから参加を決めました。ホームページを通じて、弊社の取り組みを多くの方に知っていただけますし、参加企業に届くメルマガを見て、他社の事例を知ることも勉強になります。メルマガに弊社グループの事例を掲載していただいた際は、とても嬉しかったです。』

このように環境対策に熱心な日清食品グループは、社内外に向けた啓発活動にも力を入れています。2019年度には、プラスチック廃棄物問題への意識を深めてもらうための「みんなで考えよう、プラスチックのこと! 日清“プラ育”プロジェクト」を開催しました。

日清食品HP「みんなで考えよう、プラスチックのこと! 日清 “プラ育” プロジェクト」(外部サイト)

『社員向けの企画としては、「日清 GREEN WORK チャレンジ」を開始しました。これは社員が自宅で使用する電気料金を「再生可能エネルギー」由来に切り替えることで、提携企業特別料金が適用されるというもので、電力会社の協力を得て実現しました。日頃何げなく使用している電気に関心を持ち、電気の種類や省エネ、気候変動問題などについて、社員自身が考え、さらに家族と話し合う機会が増えるかもしれません。環境問題への関心が拡がることを期待しています。』

こうした製造分野だけに止まらず、社内外に向けた啓蒙活動や、社員やその家族も巻き込んでの環境活動への取組は、多くの企業に参考になるに違いありません。

【リンク先】
日清食品グループHP「サステナビリティ」(外部サイト)

記事ID:021-001-20231206-008937