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秋川丘陵の動植物

ビンズイ

ビンズイはスズメ目セキレイ科で、全長15~16cmの鳥です。日本では、漂鳥または夏鳥として北海道、本州、四国に分布しています。平地から高山帯の森林や草原に生息し、冬は温暖な土地へ移動します。オス、メスともに同じ色をして、額から体の上面は緑の強い褐色で、黒い縦斑があります。体の下面は白色で、脇や胸は黄色みを帯びています。尾羽を上下に振りながら地面をトコトコ歩き、植物の種子などを食べます。飛翔しながら「ビンビン、ズィズィ」と聞こえる鳴き声が、和名の由来です。

ビンズイ

モズ

モズはスズメ目モズ科モズ属で、全長20cmの鳥です。全国の平地から低山地の農耕地、林緑、川畔林などに生息しています。体は小さいですが、くちばしは鋭利でタカのようなカギ型をしており、小鳥を捕らえることもあります。捕まえた獲物を木の枝などに突き刺したり、木の枝股に挟んだりなど、「モズのはやにえ(早贄)」といわれる習性があります。

モズ

モリアオガエル

モリアオガエルは両生綱無尾目アオガエル科アオガエル属で、本州と佐渡島に分布する日本の固有種のカエルです。全長は、オスが42~62mm、メスが59~82mmで、メスの方が大きく、オスは咽頭下の鳴き袋を膨らませて鳴きます。指先には丸い吸盤があり、それを活かして木の上で生活するため、地上に降りることは滅多にありません。繁殖期の4~7月は、里山の池や沼の周囲で見ることがあります。水際に立つ木に約10cmの大きさの白い泡のかたまりを作って卵を産み、泡のかたまりの中でふ化したオタマジャクシは、雨によって溶け崩れた泡と一緒に水の中へ落ちます。東京都準絶滅危惧(NT)に指定されています。

モリアオガエル

カヤネズミ

日本で一番小さいネズミで、全長は5~8cmです。名前にある「カヤ」とはススキのことで、ススキなどのイネ科の植物が茂っている草原、畑、沼地などに生息しています。主食はイネ科の植物の種子や、バッタ、イナゴなどの昆虫です。植物の葉を上手に編んで、茎の途中に鳥の巣のようなボール形の巣を作り、作った巣で休んだり、子どもを育てたりしています。ススキの茎などを上り下りするときは、長い尻尾の先を茎に巻き付けます。あきる野市が営巣調査を行った結果、秋川近辺でもカヤネズミの巣があることが確認されました。冬は地下に掘ったトンネルで過ごします。

カヤネズミ

ヤマザクラとソメイヨシノ

秋川渓谷では、秋川沿いに続く小庄の桜並木や、広徳寺とその周辺の小和田で、ソメイヨシノやしだれ桜を楽しむことができます。また、足利尊氏が創建した光厳寺(あきる野市)にあるヤマザクラは推定樹齢400年といわれ、東京都内三大巨樹の1本(他の2本は大島の桜株、三宅島の大桜)に数えられます。ヤマザクラは、東京都の天然記念物にも指定されています。3月末から開花し、公園内を散歩しながら美しい桜を楽しむことができます。

小庄のソメイヨシノ

カタクリ

カタクリはユリ科カタクリ属に属する多年草で、全長は10~20cmです。2枚の葉の間から伸びた茎に赤紫色の花をつけ、下向きに咲く花が特徴です。開花時期は4~6月で、森の木々が葉を開く前に、晴れて地表が温まるような日に開花します。悪天候の日や夜間は花を閉じていますが、温度が高いと開花することもあります。主に山地に自生し、場所によって群生します。

カタクリ

ナンバンギセル

ナンバンギセルはハマウツボ科ナンバンギセル属の寄生植物で、葉は披卵形をしています。7~8月に開花し、花冠は筒型で、唇形です。植物の高さは15~50cmで、日本を含むアジア東部や、アジア南部の温帯地域から熱帯地域にかけて自生しています。寄生対象は主にススキですが、ほかのイネ科の植物やミョウガやギボウシ、ユッカなどにも寄生します。花の形が、南蛮人(室町時代末期から江戸時代にかけて、日本に渡来したポルトガル人やスペイン人)がくわえていたパイプの形に似ていたことから、ナンバンギセルと名付けられました。

ナンバンギセル

ハナイカダ

ハナイカダはモチノキ目に属する落葉低木で、別名「ヨメノナミダ(嫁の涙)」と呼ばれています。北海道南部から九州までの全国山地の森林で自生しています。葉の上に花を咲かせて実を付ける珍しい植物です。落葉性の低木で、高さは2m程度です。幹はそれほど太くありません。葉がいかだに似ており、その上に咲く花や実が、いかだに乗る人に見えるそのルックスが特徴で、名前の由来にもなっています。

ハナイカダ

ヤマユリ

ヤマユリはユリ科ユリ属の球根植物で、日本特産のユリです。北陸地方を除く、近畿地方から北にある山地の林縁や草地で自生しています。和名の由来は、山中に生えることから「里山の宝石」ともいわれ、夏の森林公園を代表する植物です。見頃は7月中旬~下旬です。早咲きの花は七夕を過ぎた頃、遅咲きの花は8月初旬頃と多少のバラつきがありますが、ヤマユリを観賞するなら、7月中旬~下旬であれば大きく外すことはありません。

ヤマユリ

コナラとクヌギ

コナラとクヌギはブナ科の落葉高木で、コナラの樹高は約20m、クヌギの樹高は15~20mです。どちらも4~5月に開花します。コナラは、若葉の広がりとともに花を結び垂れ下がり、秋にドングリの実を落とします。クヌギの雄花は、10cmほどの房状に小さな黄色い花が垂れ下がります。一方の雌花は、葉の付根に小さく赤っぽい花をつけますが、雄花よりあまり目立ちません。なお、クヌギの実も「ドングリ」と呼ばれています。コナラとクヌギは、日本では雑木林に植生し、秋川地域でも群落が多く自生しています。

コナラとクヌギの群落

アジサイ

アジサイは、アジサイ科アジサイ属の落葉低木で、6月中旬~7月上旬にかけて開花します。秋川渓谷にある南沢あじさい山では、開花時期になると林道沿いや山の斜面一帯が木々を覆うようにブルーやピンクに染められ、美しいアジサイで静かな山里が装飾されます。その風景はまさに圧巻です。また、緑豊かな秋川丘陵に広がる東京サマーランドのあじさい園でも、開花時期になるとホンアジサイやガクアジサイなど多種のアジサイが咲き誇ります。

南沢あじさい山

お問い合わせ

このページの担当は自然環境部 緑環境課 自然公園計画担当です。

都立秋川丘陵自然公園

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