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小笠原諸島のエコツーリズム

島しょ地域には、多様な動植物、変化に富んだ地形、優れた景観など、そこでしか見られない貴重な自然が存在します。しかし、一部では、観光客による過度の立ち入りなどにより貴重な自然が影響を受けるとともに、他方では、都民が親しみ触れ合う対象として十分に活かされていません。
そこで東京都は、「島しょにおけるエコツーリズムのしくみ」に基づき、平成14年7月、小笠原諸島の自然の保護と適正な利用を図る独自の要綱を制定し、自然環境保全促進地域の第1号として小笠原諸島の南島と母島石門一帯を指定しました。

南島では、多くの観光客の立ち入りなどによって、植物が傷められ、その結果、土砂が海へ流出するなど貴重な自然に悪影響が出ています。また、本来南島にはなかった植物が生えてくる状況も見られます。一方、母島石門一帯には、自然のすばらしさ、大切さを理解できる貴重な自然が残されています。
この自然環境保全促進地域について、都と小笠原村は、自然環境保全促進地域の適正な利用に関する協定と、ルールに関する協定を締結しました。このルールに基づき、平成15年4月1日から、自然の魅力を活かし、その保護と適正な利用の両立を図りながら地域の発展に寄与する新たな仕組みである、東京都版エコツーリズムを実施しています。

南島の概要

父島の南西海域一帯には、石灰質の土地が雨などで浸食されてできたカルスト地形が地殻変動で再び沈降してできた沈水カルスト地形が広がっています。この地形を代表する南島では、ラピエという鋭く尖った石灰岩や、白い砂浜、入り江などの独特の景観を見ることができます。
動物については、島の広い範囲でカツオドリやオナガミズナギドリなどの海鳥が繁殖しており、扇池の砂浜はアオウミガメの産卵場所として利用されています。植物については、父島で個体数が激減しているオガサワラアザミやツルワダンなどが自生しています。

母島石門一帯の概要

母島の石門一帯には、隆起カルスト地形という石灰岩特有の凹凸のある地形が見られ、鍾乳洞も形成されています。また、小笠原諸島の中でも霧が発生しやすく多湿な地域のため、原生的な状態で自然が残されています。
石灰岩性の土質とも相まって、多くの固有植物の限られた生育地となっており、極めて個体数の少ないセキモンノキやセキモンウライソウなどの唯一の生育地となっています。さらに、小笠原諸島の固有亜種であるアカガシラカラスバトなどの鳥類の重要な生息地となっています。そのほか、多様な昆虫類や固有陸産貝類もこの地域に見られます。

お問い合わせ

このページの担当は自然環境部 緑環境課 自然公園計画担当です。

エコツーリズム

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