37 八王子川口緑地保全地域

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指定データ

指定年月日 平成8年10月17日
位置 八王子市北部に位置する川口町の地域
面積 20,292.24平方メートル
 

自然の概要

八王子市の北部、加住丘陵の中央に位置する南向き斜面の樹林地である。区域の南側には秋川街道に沿うように川口川が東西へ流れ、また北東側には尾根をはさんで戸吹緑地保全地域がある。区域の大部分をコナラを主体とする樹林が占め、一部にアカマツ群落、スギ・ヒノキ植林などが分布する。
里山の風景を色濃く残す丘陵の雑木林であり、全体的に良好な樹林地である。

保全の方針

コナラを主体とする雑木林によって構成される丘陵地の風景を保全するとともに、豊かな生物相の生育に勤める。

指定時の植生

 
番号 植生名 現況
21 コナラ-クリ群集 区域中央に広く分布する。比較的近年に伐採され、その後に成立した林分が大部分を占める。
高木層は、高さ10~12m程度のコナラが優占しクリが混生するほか、高さ16m程度のモミが一部に見られる。亜高木層には、コナラ、アカシデ、リョウブ、アオバダなどが成育し、低木層にはアズマネザサが繁茂するほかアラカシなども見られる。林床植生も発達している。
22 アカマツ群落 区域西部に見られる。
高木層には、高さ14m程度のアカマツのみが生育する。亜高木層には、アカシデ、リョウブ、アオダモ、ネジキなどの落葉広葉樹が見られ、低木層にはヒサカキが優占する。草木層は、ヤブコウジやアラカシなどが生育するのみである。
26 スギ・ヒノキ植林 区域東部に見られる。
高木層のスギ・ヒノキは高さ16m、直径15~20cmで比較的細い。亜高木層はなく、低木層にはアズマネザサが見られる程度である。草木層には、テイカカズラやヤブコウジ、チゴユリなどが生育している。
28 モウソウチク林 区域南西部の斜面に見られる。
高さ9mのモウソウチクが密生しており、草本層にナガバジャノヒゲなどが見られる。林床管理が適宜行われている林分である。
記事ID:021-001-20231206-009195